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2020/05/18 10:56
今日は、2019年に岡山県立倉敷天城中学校で出題された方眼に与えられた面積の図形を作る問題を紹介します。
方眼や格子に与えられた面積の図形を作る問題は、適性検査ではよく出題されています。
■問題
太郎さんと花子さんは,クリスマス会で食べるお菓子を作りながら,次のような会話をしています。
太郎:最初に型抜きを使ってクッキーを作ってみよう。
花子:型抜きを使えばいろいろな形のクッキーが作れそうだね。
型抜きで抜いたときにできる生地の底面の形が四角形になるクッキーを作ります。
その生地の底面の面積が20cm2になるとき,型抜きの形はどのような四角形が考えられるでしょうか。
図1には正方形でも長方形でもない四角形を,図2には正方形を,それぞれ定規を使って1つかきましょう。
ただし,方眼の1めもりは1cmとし図形の頂点はすべて方眼の線の交点上にくるものとします。
図1
図2
■解答・解説
四角形には,正方形,長方形,台形,平行四辺形,ひし形などがあります。
それぞれの面積の公式は,下図のようになるので,適当な数字をあてはめて方眼のめもりを決めましょう。
例えば,平行四辺形を書く場合は,高さを●cm,横を▲cm(ただし,●と▲は自然数(1,2,3……))とすると,●×▲=20 となればいいので,解答欄のマス目の数を考えて,●と▲を決めます。
これより,平行四辺形の場合の解答例は,下図のようになります。
その他の,四角形の解答例は,下図のようになります。
解答例以外にもたくさんあります。
次に,正方形となる場合を考えますが,一辺の長さを★(★は自然数(1,2,3……))とすると,★×★=20 を満たす数は存在しません。
これより,一辺の長さは,ななめになり,★の長さは4cmより長く(4×4=16),5cm(5×5=25)よりは短くなることがわかります。
このことより,面積が20cm2となる正方形を試行錯誤して書くと,解答例は下図のようになります。
この正方形の面積は,下図のように,「緑色の正方形-水色の直角三角形×4」より,
36-4×4=20(cm2)となっています。